相続に関わるトラブル事例

金融機関に勤めておりますと、遺産相続のトラブルをよく目の当たりにします。実際のケースとして以下のような事例があります。1.相続財産の分割がまとまらないケース。よくあるのが故人と同居し世話(介護等)をしてきた長男(夫婦)と、その他兄弟姉妹における財産の分配です。感情がもつれ預金の解約に必要な遺産分割協議書の署名捺印が揃わない。団体信用生命保険がおり住宅ローンは完済するのですが、不動産の相続ができず抵当権抹消手続きや登記の名義変更ができない。といった事例が起きます。このようなことが起きないように日頃から意思疎通し、故人から相続人に対し遺言若しくは意思表示をしていれば起きない問題です。ここに至っての解決策は、相続に精通した司法書士(弁護士)を紹介して仕切って頂くことくらいしかありません。放置すると係争に発展することもありますので、早期着手・解決が妥当です。2.相続財産が不明で相続するかわからないケース(トラブルとは言えませんが)。故人と同居していたり、頻繁に接触している場合は郵便物や会話、故人の残した遺産目録等で分かりますが、何らか理由で故人と普段接触のない場合は相続財産がわからないということもあります。わかりやすい例としては離婚し何年も音信普通の父親が亡くなった場合などです。相続は資産と負債両方を相続するか、放棄するか、相続するが資産の範囲で負債を支払う限定承認するかです。限定承認はデメリットもあるので実務的には殆ど聞かず、相続するかしないかが多いといえます。故人の経済状態は計り知れないことから、例え預金があっても借金を心配し相続しないケースもあります。(中には間違いなく負債を相殺しても数百万円以上金融資産が残る事例もありました。)ただ、相続放棄するにしても家庭裁判所に申述しなくてはならないので手続きが必要です。迷った挙句放置されることが多々あります。解決方法はこれといってないのですが、実務的にはやはり精通した司法書士(弁護士)を紹介しております。③相続財産の使い込み。金融機関は取引先の死亡事実を知った時点で本人死亡コードを入力し預金等は拘束しますので以降は、相続手続きまで使えなくなりますが、死亡した事実がわかるまでの間に相続人以外にキャッシュカードで下ろされる場合があります。往々にして生前故人の面倒を見て葬儀時には準備を担う長男の妻が引き出すこともあり大体は他の相続人も追認しているようですが、相続人とならない故人の親族が現金を引き出しもめることもあります。故人の世話をしていた親族に多いケースです。この場合は相続手続き終了後に親族間でよく話し合って頂いています。最後に相続はお金に関わることであり、骨肉の争いとなることも多々あります。相続をする側もされる側も日頃からいざという時の為に遺言や財産目録・財産分割について意思疎通を心がけることが肝要です。

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